出産を控えている方は、授乳に関して「完母(完全母乳)」でいくか「完ミ(完全ミルク)」でいくか「混合」にしようか色々考えている方もいるかと思います。
私の場合は母乳寄り(9割以上)の混合で二人を育てているのですが、ほぼ母乳で育てていてその良さをすごく感じているのでみなさまにもお伝えできたらと思います。
ただ、最近のミルクは母乳に近い成分で作られていて母乳に負けず劣らずの商品が多いため、「完ミ」だから良くないとかは全く思いません。私が個人的に「母乳育児が良かった」と思うポイントを記事にしていますので参考程度にご覧くださいね。
- 授乳スタイルに悩んでいる人
- 出産を控えていて産後の情報を集めている人
- 母乳育児の良さを知りたい人
目次
母乳育児のメリット
まずは母乳育児のメリットを挙げていきましょう。
産後の回復が早い
これは出産後に産院でも助産師さんに教えられるかと思いますが、赤ちゃんに母乳を与えることにより子宮復古を促してくれます。子宮復古とは妊娠によって大きくなった子宮が6~8週間という時間をかけて徐々に妊娠前の状態に戻っていくことです。
もちろん時間をかければ元の状態には戻るのですが、母乳を与えることによってより回復が早くなる点で大きなメリットと言えるでしょう。
産褥期(さんじょくき)は無理は禁物です。ここで無理をしてしまうと、後々の体調に大きく影響してきますので早く回復できるためにもたくさん母乳を与えることができたらいいですね。
赤ちゃんの免疫力を高める
初乳(産後3日目までの母乳)には特に多いですが、それ以降の母乳であっても免疫成分がたくさん含まれているため、母乳を通してそれを受け取ることで生後半年ぐらいまでの赤ちゃんは他の時期よりも免疫力が高くなるそうです。
またお母さんの免疫も母乳を通して移行します。風邪を引いてしまった場合でも母親の胎内で作られた抗体が母乳を通して赤ちゃんに移行するため、これらが働き赤ちゃんの免疫として作用してくれることもわかっています。
生後1か月をすぎると徐々にお散歩やお出かけが増えてくるかと思いますので、免疫力アップはとても大切な事かと思います。
いつでもどこでも授乳できる
ミルクだと哺乳瓶、お湯、粉ミルク(キューブ型ミルク)など準備するものも多く、また重くてお湯を持ち歩かない場合は、給湯室などを探してミルクを作る必要が出てきます。
準備物が必要であること、それらがかさばったり重かったりすること、作業台が必要だったり、ミルクをあげるまでに手間と時間がかかることなどから私はお出かけの際の授乳は完母です。
授乳ケープ一つあれば、正直どこででも授乳ができます。
人と会っているときなどでも、わざわざ席を外して調乳(粉ミルクをお湯で溶いて、適温にすること)しにいく手間も省けますし、授乳ケープをかぶってその場で授乳しています。
授乳ケープは下記のようなものを使用していますので参考にしてください。
夜中の授乳が楽
赤ちゃんと一緒に寝ていて夜中に泣いてしまった時、ミルクの調乳を行いあげるまでに時間もかかりますし、まずかなり眠い中それをするのが辛くなります。
その点母乳であれば、体を起こしてその場でサッとあげられます。
泣かせてしまう時間も短くなりますし、自分自身の体の負担もだいぶ軽くなりますね。
また、うちは上の子やパパちゃとも一緒に寝ているので、赤ちゃんが泣くことで他を起こしてしまう焦りなどもあり、その点母乳をサッとあげられることはとっても楽で助かります。
夜中の授乳の際に活用したいのが、このような授乳ライトです。赤ちゃんのオムツ替えや表情を見たいときなどに役立っています。
経済的
ミルクの場合粉ミルク、哺乳瓶消毒液、哺乳瓶用洗剤などを定期的に購入する必要があります。ミルク缶も意外に高いですよね。
その点母乳であればそれらは全て不要です。
私の場合は9割母乳の混合のため、結局上記3点は一応揃えているのですが、購入頻度は抑えられますしやはり経済的であることは間違いないです。
たくさん食べても太りにくい
これは個人的に思うことですが、私は妊娠中からものすごく食べるようになり、妊娠中じゃなかったら許されないんじゃないかと思うぐらい食欲が増してしまいました。
出産後もほぼ食欲が変わらず結構しっかり毎食食べていて間食もしているのですが、今のところ出産前の体重に戻りつつリバウンドしていません。
一人目の時もそうだったのですが、母乳での授乳期間中は食べても食べても太りにくいようです。「どうせ太りにくい体質なんでしょ?」と思うかもしれませんが、そうではありません。妊娠前はすぐ太る体質でした。なので、現時点で授乳期間が終わる日が来るのが恐怖ですね。それまでに食欲を調整していかなければなりません(泣)
幸せホルモン(オキシトシン)が増え抗うつ作用に
私はもともと基本的には母乳で育てたいと思っていたため、一人目の時からしっかりと母乳を与えてきました。
あげればあげるほど、たくさん母乳が作られるためミルクをそこまで必要としませんでした。
これは実はホルモンの働きによるものだそうです。赤ちゃんが乳首を吸うとその刺激で多くのホルモンが分泌されます。代表的なものは、母乳を作り出す「プロラクチン」や母乳を分泌させる「オキシトシン」。これらのおかげでよりたくさんの母乳を作り出すことができるのです。
またこの「オキシトシン」は「幸せホルモン」として知られていますが、これには抗うつ効果があるため、赤ちゃんとの絆も深まりストレスも軽減されるなんて一石二鳥ですね。
母乳育児のデメリット
それでは今度は母乳育児のデメリットを見ていきましょう。
授乳間隔が短い
母乳よりもミルクのほうが腹持ちがいいため、ミルクは4時間ほど間隔をあけて授乳するぐらいでいいですが、母乳だとその分頻繁に授乳する必要があります。
日中起きている間はさほど苦になりませんが、夜寝てからの頻回授乳は辛いときがあります。私の場合は、一人目のときは頻回授乳で寝不足続きでしたが、二人目は2か月経ったぐらいから夜中1~2回しか起きなくなったのでとても楽でした。
赤ちゃんにもよりますが、たまたま夜よく寝てくれる赤ちゃんだったら助かりますね。
人に預けられない
どうしても赤ちゃんを連れていけない予定(病院など)があって親や旦那さんにみててもらいたい、そういうときでも完母だと長時間預けることは困難になります。
そういうときのために哺乳瓶やミルクに慣れておいた方がいいなとは思いますね。うちの場合は、上の子の寝かしつけが私なのでその間パパちゃに下の子を見てもらっていますが、大泣きして手を付けられないというときに備えてミルクを渡しています。
うちはその1日1回寝る前のみミルクにしているのですが、やはり自分以外の人にみてもらわなければならないときのために、少しは哺乳瓶慣れさせておいた方がいい場合はありますね。
噛まれる痛さ
赤ちゃんが母乳を飲む際、乳首を噛むことがあります。これは母乳の出が悪い場合、機嫌が悪い場合、遊んでいる場合などさまざまですが、歯が生え始める前ならともかく歯が生えてきたら悶絶級に痛いです。
赤ちゃんだし噛む力なんてしれているでしょと思うかもしれませんが、相当痛いです。
それが頻繁にあると、ときどき乳首が切れてしまいます。冬生まれで乾燥もあって切れやすかったのだと思いますが、そのようなときには「ランシノー」を一日何度も塗っては痛みに耐えてやりすごしていました。これは産院でもおすすめされるもので、羊の毛からとれる天然成分からできているものなのですが、赤ちゃんがそのまま乳首をくわえても問題ありません。
乳腺炎・乳口炎が辛い
乳腺炎とは初産の場合に起こりやすいのですが、母乳の出が良すぎたり、授乳の間隔が空いてしまったりした場合に母乳の通り道である乳管がつまってしまい炎症を起こします。
私も母乳の出は良い方だったので、初産の時には何度も繰り返し乳腺炎になりました。
また乳口炎というものもあります。これは授乳の仕方に慣れていないときに、正しい授乳姿勢が取れていなかったり、浅吸い(浅い吸着)になってしまうと母乳が上手く排出できず白い塊が乳首に現れます。これは母乳の出口が母乳で詰まっている状態で、これもめちゃくちゃ痛いものです。
乳口炎になると乳腺炎にもなりやすいですし、乳口炎は繰り返しやすいので、初産のときは最初の半年ほどおっぱいが痛い時期が多々ありました。
対処としては授乳回数を増やす、きちんとした姿勢で深く吸わせるなどです。炎症を起こした状態でも無理やり吸わせないといけないので泣きそうになるほどの痛みです。
二人目になると、乳管も詰まりにくくなり授乳の仕方も慣れているため今のところ一度も乳腺炎、乳口炎にはなっていません。
薬やお酒が飲めない
これはみなさますでにご存知だと思いますが、お薬に関しては母乳を通して薬の成分が移行するものもあるため、医療機関に相談の上処方してもらうもの以外は安易に飲めませんね。
頭痛や、生理が再開した場合は生理痛などで妊娠前は普通に飲んでいた薬も飲めないものが多いです。我慢できる範囲は我慢して、どうしてものときは市販のものを自己判断で服用せず医療機関に相談に行くべきですね。
お酒については妊娠中から当然飲んでいないはずなのですでに慣れたものですが、時々飲みたいな~と思うときもあります。
でも、愛する我が子のためなら全然我慢できますし、何よりお酒を飲んでしまうことで夜中の授乳をミルクにしないといけなくなるデメリットよりは全然マシです(笑)
さいごに
私の場合は最初も述べたように、9割が母乳の混合で育てています。正直良いとこどりしているんじゃないかな~と思っています。
哺乳瓶に慣らしておくことで万が一の時には人に預けることもできるし、母乳を十分にあげて免疫力アップなどの効果も得られているので。
完母、完ミ、混合それぞれについて、どれが正解とかどれが良い悪いはありません。
個々に生活スタイルや考え方も異なるので、一番自分と赤ちゃんに合った方法で授乳してあげるのがいいですね。
こちらの記事では育児グッズのおすすめについてまとめていますので、併せて読んでみてくださいね。
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